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不動産金融ニュースウォッチ

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2007年−3月

3/30 地価水準検証 バブル期との比較(4)都心プライム立地はバブル期の7割弱
3/30 国交省、5プロジェクトを都市再生認定
3/29 地価水準検証 バブル期との比較(3)・都心マンション用地値はバブル期の4割
3/29 カンテイ、中古マンション価格は上昇
3/29 アセマネ、有明で大規模複合ビルを開発
3/28 地価水準検証 バブル期との比較(2)・都心賃料、バブルピーク時の2分の1
3/27 地価水準検証 バブル期との比較(1)・高上昇率の渋谷・港は91年比で3割程度
3/27 三井不、「東京ミッドタウン」開業へ
3/26 財務省、23区の庁舎有効活用で中間報告
3/26 利益相反排除へ利害関係者取引に指針も
3/23 東急不、東建取得のダイエー物件に参画
3/23 特集 2007年地価公示・地価上昇出遅れ感のエリアは強含み予測
3/23 特集 2007年地価公示・実需に基づく価格形成、地方にも波及
3/23 特集 2007年地価公示・都心住・商混在地域はオフィス用途に
3/22 3千万円で70m2弱の中古マンション
3/20 長谷工調べ、団塊世代はマンション志向
3/19 新日鉄都市、神田のホテルを全面改装
3/19 2月首都圏建売、発売49%増の761戸
3/19 国交省、地方の不動産証券化を支援へ
3/16 本社予測、首都圏マンションの新価格
3/16 首都圏マンション、2月の供給は19%強減
3/15 故・安藝氏のお別れの会がしめやかに
3/15 アットホーム、新築戸建成約7年ぶり減
3/14 シティグループ系が不二家本社ビル取得
3/14 国交省、改正建基法を6月20日から施行
3/14 アジア地域のビジネス中心都市は上海へ
3/13 東急不、シニア住宅シリーズに介護予防
3/13 ケネディクス、商業施設ファンドを組成
3/12 07年マンション市場は「格差」が鮮明に
3/9 07年トップに聞く 展望と課題(4)・袖山東急リバブル社長
3/9 三鬼調べ、都心5区の賃料上昇強まる
3/9 管理費が最も安いのは階高11〜19階など
3/8 世界不動産下落リスクなし、マカオ注目
3/8 証券化不動産鑑定評価基準、7月施行へ
3/6 国交省と大手デベ、仏MIPIMに参加
3/6 都心5区の賃料、年率5〜8%で上昇
3/5 新栄住宅、九州最高の42階建てタワー
3/2 不動協、瑕疵担保は供給者の自己責任
3/1 郵政公社のバルクをコスモスなどが落札
3/1 1月の住宅着工、10ヵ月ぶり10万戸割れ
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3/30 地価水準検証 バブル期との比較(4)都心プライム立地はバブル期の7割弱
 ―郊外部は半分以下、周辺ほど水準低い

 都心高級マンションの代表物件として引き合いに出される東京・渋谷区の「広尾ガーデンヒルズ」。バブル期のピークには、最も人気の高いサウス棟で坪当たり成約単価が3000万円をつけたと言われる。建物の条件が異なる上、築年数も経過しているので単純比較はできないが、直近のノース棟の成約事例は坪450万円とピークにはとても及ばない。

 三井不動産販売のリハウス営業推進本部では、都心のプライム立地の現在の平均成約単価は、新築マンション、中古マンション、土地のいずれもバブル期に対して概ね7掛け弱の水準とみる。都心周辺や郊外部はピークの半分以下というのが現場の感覚である。現在の中古マンション価格がバブル期と大きく異なるのは、物件によって成約価格に幅があること。今回の地価公示で上昇幅が大きかった東京・港区の南青山3〜5丁目や渋谷区の神宮前4〜5丁目の成約坪単価は、300万円台後半から800万円と幅が大きい。築年数が浅い物件は、500万〜600万円超が平均値。

 東日本不動産流通機構によると、中古マンションの首都圏全体の平均成約単価は、05年度は109.3万円でバブル期ピークの90年度と比較すると、43.1%の水準である。

 ピークから1年後の91年と05年を比較したケースでは、港区全体の中古物件(ごく一部新築物件含む)の平均成約坪単価は05年が246万円で91年の525.7万円に対して46.6%にとどまっている。渋谷区全体では、05年が236.5万円で91年比44.9%と、ともに5割以下の水準だ。

 周辺部はどうか。武蔵野市は、05年の平均単価が91年比で52.0%となっているほか、八王子市が40.9%、浦安市が55.6%、柏市が39.3%、戸田市が51.7%、横浜市港北区が46.8%、厚木市が41.3%と郊外に行くほどバブル期に対する水準が低い。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/30 国交省、5プロジェクトを都市再生認定
 国土交通省は29日、都市再生特別措置法第20条に基づき、テーオーシーから申請のあった「(仮称)MM21−28街区開発計画」を民間都市再生事業計画に認定した。また、同法第63条に基づいて4件のプロジェクトも民間都市再生整備事業計画に認定した。

 テーオーシーの開発計画は、都市再生緊急整備地域に指定されている横浜・みなとみらい地区内のJR桜木町駅前に立地する約1万1966m2の敷地に、商業施設・業務施設・スポーツ施設・宿泊施設を備えた地上24階建ての複合ビルを建設するプロジェクト。4月30日に着工し、09年9月末の竣工を予定。また、民間都市再生整備事業に認定されたのは、赤坂見附AKK特定目的会社が宮城県仙台市で進める「仙台市五橋3丁目マンション計画」。地上30階建ての超高層マンションを建設するとともに、広場や緑地、歩道などの公共施設の整備を行う。このほか、鴻巣駅東口A地区市街地再開発組合や、富山市の総曲輪通り南地区市街地再開発組合、宇都宮馬場通り中央地区市街地再開発組合の市街地再開発事業が認定された。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/29 地価水準検証 バブル期との比較(3)・都心マンション用地値はバブル期の4割
 ―デベ売急がず、銀行は在庫リスクに寛容

 不動産経済研究所のデータをもとに新築マンション価格をバブル期と比較すると、過去最高額を示した90年の分譲マンション販売価格のm2単価は、首都圏平均で93.4万円。内訳は東京23区137.3万円、東京都下66.5万円、神奈川県94.4万円、千葉県74.1万円、埼玉県66.5万円となっていた。一方、06年は、首都圏平均で52.0万円。内訳は23区79.9万円、都下46.5万円、神奈川県55.7万円、埼玉県50.3万円、千葉県35.3万円。首都圏平均で比較すると06年は90年の56%の水準、23区では58%の水準だった。

 現在のマンション用地の値上がり感について、マンションデベロッパーの仕入れ担当者の見方は冷静だ。「商業地、住宅地を含めてバブル期の6割くらいの水準と感じている。銀座の昭和通りなど収益性が見込める一部の商業地に限っては、バブル期並みの価格に達した感があるが、住宅地はそこまでには至っていない。高級住宅地である3A(赤坂・青山・麻布)のバブル期の仕入れ値は、坪単価2000万円くらいだったが、今は坪800万円くらい」(コスモスイニシア)、「バブル期はエリアという面で地価が上がったが、現在は点に近い規模で上がっている。ファンドなどが仕入れる開発用地の価格が全体を牽引しているが、収益還元法でみているため、賃料を基準に最高額のラインはおのずと決まってくる。数少ない富裕層向けの住宅地の値上がりは激化しているものの、収益還元法が定着した現在は際限なく上がるとは思えない。地価は、今年後半から落ち着きをみせると予想している」(大京)。

 ただし、入札価格の値上がりについては、「UR(都市再生機構)の北区王子の入札で当社の3倍の価格で他社が落札した」(藤和不動産)など、高騰ぶりがうかがえる。その原因として、あるデベロッパーは「以前はエンドユーザー向けの分譲マンションを手掛ける同業他社の応札だけだったため、大差はなかったが、現在はファンドだけでなく、不動産開発に注力する一般企業も参入してきた」と分析している。

 バブル崩壊後に創業した中堅クラスのデベロッパーは、独自の仕入れ戦略や商品企画などで用地価格の高騰をヘッジしている。神奈川エリアでの供給を強化している日本綜合地所では、地価が高騰に転じた数年前から、相対中心の用地仕入れに移行するとともに、物件を売り急がず、収益性を重視する販売戦略に切り換えた。05年10月に実用新案を取得したリビングから奥行き4mの広さを実現した「オープンエアリビングバルコニー」を「顔」として訴求力を高めている。「エンドユーザーが付加価値を認め、販売価格の上昇分を受け入れてくれている」(市森賢治・常務取締役)。

 ゴールドクレストも、地価上昇前の4〜5年前に都心部で大量に仕入れた希少性のある用地を売り急がず、最も収益が見込める時期に開発・販売する「最適販売戦略」を採用してきた。簿価ベースで1300億円、売上高ベースで約6000億円分の用地や仕掛用不動産を取得済みだ。これは同社の4〜5年の売上分に相当する。今期の売上総利益率は平均で約30%、物件によっては40%を実現できるものもあるという。

 入札では、想定する利益率から販売価格を算定、それに建築費などを加味した上で、そこから逆算して購入可能な用地価格を決める。「既に仕入れたものと、今後仕入れるものとを織りまぜながら、立地や他社の動向を見ながら販売時期を総合的に判断していく。先に仕入れたものを先に売っていくとは限らない」(箱崎一彦常務取締役)。唯一の懸念材料である在庫リスクについても、現在の銀行はバブル期と違い寛容で、「販売時期を遅らせても価格が下がることはなく、むしろ高く売れて、適正利益が確保できるので融資面で優遇してくれている」(箱崎氏)という。

 ◎「超郊外」エリアの需要は我孫子止まり

 地価の上昇を受け、物件の郊外シフトも進んでいるが、こちらはバブル期のように「超郊外」まで拡大することはないようだ。常磐線沿線では、バブル期に我孫子から先の取手市や牛久市、土浦市など茨城県にもマンション開発の波が押し寄せた。「バブル期は地価が上昇するという切迫感から『超郊外』でも購入する人がいた。だが、こうした土地神話はすでに存在しない。3000万円で購入できるマンションは国道16号線までで、今後もそれは変わらないだろう」(オリックス・リアルエステート)。「郊外エリアにおける1〜2割の価格上昇は消費者には吸収できる。だから無理に『超郊外』へと手を広げるべきではない。木更津で2000万円台のファミリーを手掛けるのなら3000万円台で千葉市内で事業化するほうが無難だ」(双日)。また、TX沿線で分譲マンションの供給実績がある穴吹工務店も、「新線沿線に注目が集まり、常磐線沿線で茨城まで伸びていたマンション需要は我孫子で止まった感がある」(関東支社)と指摘する。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/29 カンテイ、中古マンション価格は上昇
 東京カンテイがまとめた2月の「3大都市圏・主要都市別中古マンション70m2価格月別推移」によると、首都圏は前月比2.3%上昇の2642万円となった。都県別では、埼玉県が0.9%下落した以外、すべてのエリアで上昇した。

 首都圏の主要都市では、前月の大きな下落傾向から反転し、ほぼ全域で上昇傾向に戻った。東京23区は2.8%上昇の3963万円で、4ヵ月連続の上昇。さいたま市は1.8%下落と2ヵ月連続の下落。

 近畿圏は0.3%上昇の1757万円とわずかにアップ。大阪府、兵庫県ともわずかに上昇し、前月の下落から横ばい傾向に回復した。大阪市は0.6%上昇の2162万円と上昇したが、神戸市は1.3%下落の1687万円と2ヵ月連続の下落。中部圏は0.9%上昇の1463万円。愛知県は1.1%上昇、名古屋市は0.3%上昇とともに8ヵ月連続で上昇しており、3大都市圏の中では最も安定的。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/29 アセマネ、有明で大規模複合ビルを開発
 アセット・マネジャーズは、同社が組成するファンドを通じて、東京都から臨海副都心・有明地区の土地を取得し、オフィスと商業からなる複合ビルを建設する事業予定者に選定された。取得価格は約108億円、総事業費は約281億円。08年12月の着工、10年3月の竣工を予定している。

 事業計画地(江東区有明3−1−17)の敷地面積は1万1158m2で、地下1階地上13階建て、延床面積約5万m2の大規模複合ビルを建設する。太陽光発電および風力発電などを採用する。IT関連企業やコールセンター、企業のバックアップオフィスなどのテナントに加え、商業テナントを誘致する予定。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/28 地価水準検証 バブル期との比較(2)・都心賃料、バブルピーク時の2分の1
 ―超高層化が上昇抑制、六本木では匹敵

収益の実態を示しているのが賃料。来月オープンする「新丸の内ビルディング」(東京・丸の内)は、坪6万円超の成約事例が出たが、都心の賃料水準は、バブルピーク時の2分の1程度に過ぎないとの報告もある。

 バブル期に付けた最高賃料は、大手町における月・坪10万円超とされる。ピーク時、丸の内・大手町地区の平均賃料は7万8000円。バブル崩壊から失われた15年を経て、今は4万5000円に戻した(三幸エステート調べ)。最高水準の賃貸事例、地区平均ともに、ピークと比べおよそ6割という水準にある。プライムエリアだけに、都心3区平均のピーク比5割を上回る。だが、個別にみると、「大手町ファーストスクエア」(東京・大手町)の直近賃貸事例が3万5000〜4万円。これはピーク比3〜4割レベルにとどまる。新丸ビルの6万円超にしても、全体平均では5万円台半ばと推定される。

 「ビルの建て替えが最も活発になるのは東京駅周辺ではないか。超高層が林立することを考えると、需要が追いついてくるのかと思う」(大手町本店の都市銀行不動産関連担当)。今後の賃料動向を占う一つの要因として、新築ビルの供給動向がある。丸の内・大手町エリアでは、新丸ビルに続き、09年竣工予定の「丸の内パークビルディング」「三菱一号館」(三菱商事・古河ビル・丸の内八重洲ビル建て替え)と、大手町地区第一次再開発事業、10年は「三井住友銀行本店ビル」(JFEビル建て替え)と東銀ビル建て替え。その後も、みずほ銀行大手町本部ビル建て替えや日比谷三井ビルディング・三信ビル建て替えなどが続く。東京中央郵便局や、パレスホテルの建て替えも持ち上がっている。頓挫したかにみえた「丸の内マンハッタン計画」だが、「都市再生」と名を変え、超高層化は確実に進行している。

 三菱地所がマンハッタン計画を発表したのは、およそ20年前の1988年。丸の内を中心とした一帯に高さ200m級、地上40〜50階の超高層ビル群を建設し、エリアの延床面積を約2.5倍引き上げる内容だった。当時と違うのは、国際金融センターの当てが外れ、人口減少社会に突入したこと。容積緩和は2000%から最大でも1500〜1700%に抑えられている。一方で、オフィス特化の街から、商業施設でも収益性が見込める街へと変貌しつつある。需給調整が進み、テナント需要は固いとはいえ、賃料動向に関しては、シンクタンクやアナリストの間でも見方が分かれている。

 ニッセイ基礎研究所は、「東京駅周辺で竣工するAクラスビルに限れば、瞬間風速的に、バブル期並みの賃料が実現する可能性がある」とみる。これに対し、みずほ証券市場営業グループは、「新丸ビル後、エリア賃料を引き上げるインパクトが見当たらない。今後、7万円超まで上がるが、10万円には届かない」と予想している。ただし、一本調子の賃料上昇を見通していない点では一致する。相次ぐ超高層化がエリアの賃料上昇に抑制作用も及ぼす。

 一方、「東京ミッドタウン」が開業する六本木地区。ミッドタウンのオフィス賃料は平均3万8000円とみられる。リーシングを優先したが、今後、募集する場合、5万〜6万円レベルが見込まれる。あえて、バブル期と比較すれば、六本木ヒルズに隣接している「東京日産ビル」が当時、5万〜6万円を付けた。六本木は都市再生をテコに、バブル期並みに達したことになる。これは丸の内さえ凌駕する水準値だが、「業種によって好みも分かれる。新興企業には人気だが、重厚長大にはそうでもない」(前沢威夫・生駒データサービスシステム専務取締役)とみる。今後、ロアビルを起点とした「第2六本木ヒルズ計画」や、IBM本社・旧六本木プリンスホテルでの「第2泉ガーデン計画」が、賃料引き上げのポテンシャルとなる。

 ◎西新宿エリア、外延化で賃料低下傾向

 2003年以降、六本木や汐留、品川に圧された西新宿地区。平均賃料は、バブル期の坪5万4000円が、現在は2万7000円とちょうど半値に戻した。丸の内や六本木に水をあけられたばかりか、値戻しもやや弱い。ただ、プライムビルでは、5万円という事例もみられる。同地区では、外延化に伴う低下傾向がうかがえる。既にプライムエリアでの開発は一巡しており、91年の都庁移転時がピークだったといわれる。開発は、南新宿、初台、中野坂上といった外延部に広がりをみせている。

 都心Aクラスビルはこの1年、貸し手優位のマーケットに転じ、竣工時満室稼動にこだわらないなど、貸し急がないオーナーサイドのスタンスが見受けられる。募集賃料は成約に向けたボトムラインとなった。一方で、都心であればペンシルビルであっても坪3万円を付けるようなかつての熱狂はない。継続賃料の増額は5〜15%程度にとどまっている。2007年以降の新築供給減で、当面の賃料上昇は見込めるが、青天井を感じさせる要素は見当たらない。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/27 地価水準検証 バブル期との比較(1)・高上昇率の渋谷・港は91年比で3割程度
 ―表参道周辺では一部で高額取引も出現

 今年の地価公示では、住宅地、商業地とも40%を超える高い上昇率を示す調査地点が現れた。住宅地では、東京・港区と渋谷区の4地点。商業地では東京・渋谷区と港区の4地点と大阪市の2地点、名古屋市の3地点、福岡市の2地点の合わせて11地点である。バブル崩壊後、最も高い地価上昇率を示したわけだが、果たして地価水準自体はどうなのか。不動産ファンドなどの取引が活発な東京・区部都心部を取り上げ、地価がピークだった91年当時と比較してみよう。

 住宅地で全国上昇率第1位となった「港区南青山5−5−11」(上昇率45.5%)の地価は、m2当たり195万円。この地点は91年当時調査地点に選定されていなかったので、91年に調査地点であった最も近隣の「港区南青山4−12−1」(91年当時の地価=m2552万円)をもとに比較すると、91年当時の3分の1程度(35%)の水準でしかない。また、91年当時も調査地点であった全国上昇率第4位の「渋谷区神宮前5−34−3」(上昇率40.8%)をみると、今年はm2145万円だったが、91年当時はm2510万円に達していた。地価水準自体は、バブル時の28%にすぎない。

 商業地をみると、全国上昇率トップの「第21SYビル、渋谷区神宮前5−2−2」(上昇率45.5%)の地価はm21040万円、同3位の「大西ビル、渋谷区神宮前1−13−11」(上昇率41.2%)はm2918万円。このうち、原宿駅に近い「大西ビル」は91年当時も調査地点だったが、当時はm22420万円という高水準。水準自体は37%程度にとどまっている。こうして検証してみると、港区や渋谷区の地価水準は、バブル時と比べて決して高くはない。

 今回の高上昇率の調査地点は住宅地、商業地とも昨年2月にオープンした「表参道ヒルズ」周辺に集中している。91年の地価公示資料にも「ファッション関係の店舗を中心とする商業地域」と記してあるが、当時から持つ地域特性に加え、近年の高級ブランド店の進出などにより、地域としての魅力を増したことが地価を引き上げる要因になっている。商業系リートの運用会社でも「ショッピング目的に加え、観光目的で連日多くの人が訪れるエリア。また、来年の地下鉄副都心線の開業を控え、商圏としての拡がりが今後も期待できる」と高く評価しているエリアである。

 「表参道ヒルズ周辺の取引事例は少ない」(大手不動産流通会社の担当者)というのが現状のようだが、昨年9月に東急不動産が表参道と明治通りが交差する神宮前交差点角地の商業施設「ティーズ原宿」(敷地面積約2057m2)を購入した。購入価格は公表されていないが、市場関係者の間では「m22500万円超」という価格が囁かれている。バブル当時に匹敵するという見方もあるが、神宮前交差点の角地という立地の希少性を考えると単純には比較はできない。

 また、最新の事例では、商業施設を運用対象とするリートの日本リテールファンド投資法人が20日、神宮前小学校裏に立地する商業施設建設予定地(敷地面積334m2)の売買契約を締結した。購入価格は34億円。m2当たり1017万円になる。市場関係者などは「表参道から1ブロック路地に入った裏通りとはいえ、表参道ヒルズに近い。エリアの成長性などを勘案すれば、取引価格が高いとはいえない」と話す。

 いずれにしても、「銀座と並ぶ人気エリアであり、根強い需要は当分続く」との見方が一般的だ。

 ◎銀座は水準戻すもののエリア内格差拡大

 一方、銀座エリアの地価水準はどうか。全国の商業地最高価格地だったのは、銀座中央通りに面し、銀座和光ビルに隣接する「山野楽器銀座ビル、銀座6−9−5」。地価はm23060万円(上昇率33.0%)。国交省の地価調査課では「中央通りを中心に坪換算で1億円を超える高額な取引が現れてきた結果」と分析する。91年当時、周辺の地価はm22500万円前後〜m23000万円という水準だった。銀座が持つポテンシャルとブランド力から、91年当時と変わらない地価水準にまで達してきている。

 ただし、銀座エリアでも地価水準の格差が顕在化している。中央通りに面した松屋の裏に立地する「巴川ビル、銀座3−7−1」の地価はm2990万円という水準である。「銀座だからといって軒並み高水準となったバブル期とは違う」(大手不動産会社の担当者)と指摘する声は強い。

 直近の事例では、シティグループが29日付で「不二家本社ビル、銀座7−2−17」(敷地885m2、延床7560m2)を135.5億円(m21530万円)で購入することが公表されている。市場関係者は「月額賃料4万円とすると、NOIは年間5.3億円から5.7億円で、年3.91〜4.20%という投資になる。不二家のリースバックが前提ならぎりぎり説明可能な投資だが、賃料4万円というのはかなり強気な見方」と解説する。今後、銀座の地価がどのように推移するのか。不動産投資家の動向が注目される。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/27 三井不、「東京ミッドタウン」開業へ
 ―6事業者枠組みは継続、来場3千万人も

 三井不動産は26日、六本木防衛庁跡地再開発「東京ミッドタウン」のグランドオープンに先がけ、記者会見を開催した。デザインにフォーカスし、産業育成や文化を発信していくほか、商業施設は「上質な日常」をコンセプトとし、ラグジュアリーホテル、リッツ・カールトンや、広大な緑地スペースを備える。

 東京ミッドタウンは、リッツ・カールトンが入る地上54階建ての複合棟をはじめ、オフィス棟2棟、住宅棟、商業・住宅棟などで構成し、30日に全面開業する。会見で岩沙弘道社長は、「プロジェクトはバブル崩壊を引きずる資産デフレ下で、米同時テロも発生するなど、厳しい環境でのスタートだった。都市再生を象徴し、東京が輝きを取り戻すための起爆剤になるよう務めていきたい」と位置づけた。その上で、デザインにフォーカスしたことに関し、「日本経済が成熟期を迎え、生産型から創造型への転換が課題となっている。知的生産の場として、ミッドタウンから人材を輩出していきたい」と抱負を述べた。また、商業施設については、「エリアでの競合は考えず、上質な日常をコンセプトと述べた。暮らしを豊かにするためのサポートをしていきたい」とした。商業施設の年間来場予想は3000万人、売上目標は300億円。

 なお、全国共済農業協同組合連合会、明治安田生命保険、積水ハウス、富国生命保険、大同生命保険との事業者6者による枠組みは今後も継続する。金融機関からの資金調達については、プロジェクトが竣工・稼働したことで有利なリファイナンスを見込んでいる。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/26 財務省、23区の庁舎有効活用で中間報告
 ―霞が関や大手町等、高層化や売却で指針

 財務省は23日、国有財産の有効活用手法を検討している「国有財産の有効活用に関する検討・フォローアップ有識者会議」(座長=伊藤滋・早稲田大学教授)がまとめた「中間とりまとめ」を公表した。この中で、東京23区内の庁舎(339物件)と東京23区以外の宿舎(23区内の宿舎は昨年計画策定済み)に対する有効活用の指針を提示した。

 23区内の庁舎については、「まちづくりと景観」や「民間的手法の活用」など、有効活用に際しての5つの原則を掲げた。その上で、(1)霞が関の中央官庁(2)大手町(気象庁・東京国税局、2.4万m2)(3)築地(海上保安庁海洋情報部、0.9万m2)、新宿・若松町(総務省統計局など、2.4万m2)(4)法務局出張所、税務署、労働基準監督署など(5)会議室、研修所、倉庫ーなど、具体の地域等ごとに有効活用指針を示した。

 霞が関地区では、耐震性の低い庁舎や未利用の容積のある庁舎を優先に、東京都や千代田区の都市政策に配慮し、民間賃貸など含めた具体案を検討していく。また、大手町地区に関しては、民間の需要が高く、地価水準も高いことから、できる限り余剰地を捻出し、売却していく方針。実際、気象庁は法定容積率1470%に対し、利用容積率は240%(利用率16%)という状況。余剰地捻出の余地は十分あり、売却の手法として、信託・証券化や提案(コンペ)方式などの活用を検討していく考え。さらに、若松町では庁舎を高層化して他省庁を集約し、跡地売却などを検討する。

 伊藤座長は「霞が関を除く地域の具体的な計画案は6月にも示すことになるが、霞が関については時間をかけて議論することになる」との見解を示した。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/26 利益相反排除へ利害関係者取引に指針も
 ―国交省、私募ファンド情報開示も促進

 国土交通省は、23日開いた社会資本整備審議会産業分科会不動産部会で、投資家に対するJリートや私募ファンド等の情報提供のあり方、利害関係者との取引に関する情報開示のあり方などに関する論点整理を行った。今回の論点は、同部会の第2次答申に盛り込まれる予定。

 投資家への情報提供のあり方では、Jリートについて、(1)市場関係者、特にJリートの運用会社間において、NOIやキャップレートなどの指標に対する定義の基準を策定する(2)当面、NOIなどの指標についての定義や計算根拠をわかりやすく説明する(3)不動産証券化協会の「Jリート・プロパティ・データベース」の提供内容の充実に努めるーなどの方向性が示された。

 私募ファンド商品については、「市場の自律性に委ねるのが基本」としながらも、推奨すべき情報開示レベルを提示し、自主的に情報開示ルールを制定する方策を検討する考え方が浮上。出席した委員からも「投資家が求める情報提供を私募ファンドへ促す機関を制定する」など、斬新な意見も上がった。また、公募型ファンド商品(親ファンドと子ファンドによる2層構造商品)に対しては、「情報提供ガイドライン」を策定するなどの方策を答申に盛り込んでいくことにした。

 一方、利益相反問題が懸念される利害関係者との取引に関しては、運用会社や業界団体で「利害関係者との取引に関するガイドライン」を策定する方向性を示唆。さらに、東証でスタートした「Jリートの不動産売買履歴の開示」をもとに、売買履歴で過去の取引価格を示す際、所有者が行ったバリューアップ等を表記する考え方などが示された。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/23 東急不、東建取得のダイエー物件に参画
 東急不動産は、東京建物がダイエーから取得した30物件について、共同投資することを明らかにした。出資比率は50%。

 ダイエーおよびその子会社のTTリテール合同会社(東京・神田神保町、杉本茂代表)など、計4社が持つ商業施設と物流施設が対象で、資産総額は874億5300万円。東建・東急不は、物件のアセットマネジメントおよびプロパティマネジメントについても、イコールパートナーとして共同で取り組む。今回の共同投資は、東建が出資して以降、話し合いが具体化し、東急不の事業参画が決定した。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/23 特集 2007年地価公示・地価上昇出遅れ感のエリアは強含み予測
 ―本社アンケート、各社投資さらに積極化

 不動産経済研究所が07年地価公示に合わせて、不動産・住宅主要49社を対象に地価動向アンケート調査を実施した。今後とも上昇するとの見方が大半。一部で頭打ち傾向がみられる一方で、地価上昇が遅れて現れたエリアについては、強含みの見通しが大幅に増えた。各社の投資スタンスはさらに積極化している。

 今後おおむね1年間で都心商業地・住宅地について「上がる」回答は91%台と依然高水準を保っている。しかし、前年同期の調査に比べ(54社対象)3ポイント弱減少した。一方で、近郊・郊外住宅地は「上がる」回答が61.2%、地方中核都市の商業地・住宅地は同64.6%、リゾート用地は同44.7%となり、それぞれ前年同期比同14.9P、12.7P、15.1P増加した。半年前の06年9月、基準地価発表時のアンケート調査と比べると(50社対象)、おおむね同様の傾向となったが、地方中核都市の商業地・住宅地の「上がる」回答は06年9月比6.6P増えている。

 都心Aクラスオフィスビルの賃料は「上がる」回答が91.7%と、前年同期比2.8P、前年9月比3.7P増えた。それ以外のオフィスビル賃料は同41.7%と、前年同期比で10.2P増加したが、前年9月比では2.3P減少した。賃貸住宅の賃料は「上がる」回答が41.7%と、前年同期比15.8P、前年9月比13.7Pそれぞれ増加。中古マンション成約単価も「上がる」回答が77.1%と、前年同期比30.8P、前年9月比7.1Pそれぞれ増加した。新築マンション単価は「上がる」回答が89.8%と、前年同期比8.3P増加したが、前年9月比では0.2P減とほぼ横ばい。

 なお、回答各社の事業スタンスは、「開発用地投資を増やす」が58.1%(前年同期比13.7P増、前年9月比6.1P増)、「収益不動産投資を増やす」が57.1%(7.1P増、13.1P増)。マンション用地の取得エリアは「都心部」が74.4%(17.0P増、20.4P増)と大幅に伸びた。

 「地価動向に関する緊急アンケート調査」結果の概要

 ◇都心商業地=(1)上がる91.7%(06年9月調査90.0%)(2)下がる0.0%(0.0%)(3)横ばい8.3%(10.0%)◇都心住宅地=(1)上がる91.8%(92.0%)(2)下がる0.0%(0.0%)(3)横ばい8.2%(8.0%)◇近郊・郊外住宅地=(1)上がる61.2%(62.0%)(2)下がる6.1%(4.0%)(3)横ばい32.7%(32.0%)◇地方中核都市の商業地・住宅地=(1)上がる64.6%(58.0%)(2)下がる0.0%(2.0%)(3)横ばい35.4%(36.0%)◇リゾート地=(1)上がる44.7%(44.0%)(2)下がる8.5%(8.0%)(3)横ばい46.8%(44.0%)◇倉庫・工場用地等=(1)上がる47.9%(48.0%)(2)下がる6.3%(4.0%)(3)横ばい45.8%(44.0%)◇都心Aクラスのオフィスビル賃料=(1)上がる91.7%(88.0%)(2)下がる0.0%(0.0%)(3)横ばい8.3%(12.0%)◇それ以外のオフィスビル賃料=(1)上がる41.7%(44.0%)(2)下がる6.3%(6.0%)(3)横ばい52.1%(48.0%)◇賃貸住宅の賃料=(1)上がる41.7%(28.0%)(2)下がる6.3%(4.0%)(3)横ばい52.1%(64.0%)◇新築マンションの販売単価=(1)上がる89.8%(90.0%)(2)下がる0.0%(0.0%)(3)横ばい10.2%(8.0%)◇中古マンション成約単価=(1)上がる77.1%(70.0%)(2)下がる2.1%(6.0%)(3)横ばい20.8%(20.0%)◇開発用地投資を増やすか=(1)増やす58.1%(52.0%)(2)減らす0.0%(2.0%)(3)変わらず41.9%(36.0%)◇収益不動産を増やすか=(1)増やす57.1%(44.0%)(2)減らす0.0%(0.0%)(3)変わらず42.9%(46.0%)◇マンション用地取得は主にどのエリアを狙うか=(1)都心部74.4%(54.0%)(2)郊外部35.9%(38.0%)(3)地方都市23.1%(16.0%)(4)リゾート地0.0%(4.0%)◇金融機関の貸出姿勢に変化はあるか=(1)積極的31.9%(32.0%)(2)消極的2.1%(0.0%)(3)変わらず66.0%(64.0%)。

 地価アンケート回答企業(順不同)◇セコムホームライフ◇丸紅◇アルデプロ◇野村不動産アーバンネット◇グロ−バンス◇ダイア建設◇総合地所◇すみしん不動産◇東京建物不動産販売◇住友不動産販売◇松本商会◇パシフィックマネジメント◇ケン・コーポレーション◇コスモスイニシア◇住友商事◇三菱UFJ不動産販売◇ニチモ◇レーサムリサーチ◇有楽土地◇興和不動産◇伊藤忠都市開発◇森トラスト◇トーセイ◇三井ホーム◇新日本建物◇パナホーム◇セキュアード・キャピタル・ジャパン◇グローバル・アライアンス・リアルティ◇大京◇大和ハウス工業◇穴吹工務店◇三菱地所◇ランド◇日本土地建物◇新日本建設◇ミサワホームホールディングス◇タカラレーベン◇クリード◇東急リバブル◇扶桑レクセル◇日本綜合地所◇藤和不動産◇三井不動産◇積水ハウス◇野村不動産◇三井不動産販売◇大京住宅流通◇アーバンコーポレイション◇ケネディクス=以上49社。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/23 特集 2007年地価公示・実需に基づく価格形成、地方にも波及
 ―業界各トップ、地価の二極化は鮮明に

 16年ぶりに全国平均で上昇した今回の地価公示について、不動産業界の各トップは、「日本経済の回復に裏打ちされた実需に基づく価格形成が進展した結果」(岩沙弘道・不動産協会理事長)、「オフィスやマンションに対する実需と事業の収益性、更には再開発等による地域のバリューアップが適切に反映された」(高木丈太郎・日本ビルヂング協会連合会会長)と受け止め、バブルではないかという一部の懸念を否定。

 一方で、「地方圏では依然として下落傾向が続いており、憂慮している」(藤田和夫・全国宅地建物取引業協会連合会会長)、「利便性、収益性の高い地域と、その他の地域の地価動向の差異が一層鮮明になった」(三浦正敏・不動産流通経営協会理事長)、「大都市における上昇が全国平均を引き上げている」(川口貢・全日本不動産協会理事長)と地価の二極化を指摘する声が依然強い。

 地価の上昇ポイントが三大都市圏以外の札幌や福岡まで広がっていることに関しては、「地方中心都市においても不動産開発ニーズが高まってきている」(木村惠司・三菱地所社長)、「都市再生・地域再生の流れが地方ブロック中心都市にも波及・浸透した」(畑中誠・東京建物社長)、「1年くらい前から東京都心で起こってきたのと同様の現象が起こっている」(森章・森トラスト社長)と捉える。

 今後は、「金利の動向が地価に与える影響の度合いが高まる」(鈴木弘久・野村不動産ホールディングス社長)とし、「住宅地については、個別エリアのポテンシャルと販売価格との整合性を検証していく必要がある」(植木正威・東急不動産社長)と警戒する。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/23 特集 2007年地価公示・都心住・商混在地域はオフィス用途に
 ―倉庫売買拡大、遵法性が価格にも反映

 「新・新価格」マンションの売れ行きや、ファンドの淘汰・再編が注目される不動産マーケット。この1年は、都心でオフィス賃料が上昇トレンドを強めたほか、流動化する不動産が多様化、遵法性が価格形成に大きな影響を及ぼすようになってきた。

 ここ数ヵ月、都心などのプロジェクト用地で、路線価の5〜6倍を付けるという取引が数件ほど出ている。相場を上げているのは、賃料上昇を背景としたオフィス前提の用地買い。1年前は、都心用地でも、オフィスか、マンションか、マンションなら分譲か、賃貸かで収益のソロバンを弾いた。だが、今は違う。「オフィスが建つところでは、マンションに勝ち目はない。オフィスとマンションの力の差がはっきりとしたため、オフィス用地がジワリと広がり、マンション用地との棲み分けができた」と、大手デベロッパーの開発担当者。ただし、「バブル期のように無秩序にオフィスが拡大する様子はない。節度を持った広がりに収まっている」と注釈する。

 都心オフィス賃料は、ここ1年半程度で上昇が顕著となり、今後についても、もう一段の上昇余地を指摘する見方が多い。また、「出口」で構えるファンドの要求利回りが、かつての20〜30%から6〜8%の水準に低下したことも大きい。高利回りを求める外資ファンドは、他国にシフトし、ファンドを支える投資家は、国内機関投資家や、外資であっても、ミドルリスク・ミドルリターン志向の投資家に変質した。物件取得を巡るキャップレート競争は熾烈を極めるが、オフィス賃料の上昇と要求利回りの低下がファンドバブルの崩壊を食い止めている。

 分譲マンションは、都心で、2〜3年前と比べ発売価格が3割以上高い「新・新価格」に突入している。坪単価400万円以上の水準となるため、例年、首都圏で800戸程度出る億ションが、今年は大幅に増加することになる。3A(麻布、青山、赤坂)地区を除けば、400万円台は上限との見方もあり、供給過剰懸念がないわけではない。豊洲・勝どき・晴海や武蔵小杉など、面的開発も地価を上げている。豊洲の新築マンション価格は、1年前に坪当たり230万円台。それが今では270万〜280万円に高まり、総額6000万〜7000万円の発売動向に注目が集まる。首都圏以外では、阪神エリアと京都で高騰の気配をみせている。ともに、需要は高いが、用地が少ないため、価格が競り上がる傾向にある。

 企業の不動産売買も活発化している。以前の売却一辺倒から、事業用不動産や、投資用不動産の購入がみられる。2年ほど前に事業用不動産の売却を見送った企業が、当時の売り出し予定価格の1.2〜1.3倍で売却した事例も出ている。また、倉庫の流動化が拡大、工場にも動きが出ている。ある大手系不動産仲介会社は、新横浜や福岡のほか、青森、盛岡といった地方都市でも倉庫を売買仲介した。工場については、愛知と神戸で実績をあげた。

 市場関係者の新たな評価尺度に加えられそうなのが「遵法性」の問題。法的に問題があるか、ないかが、物件価格に反映する。オフィスビルやマンションと比べ、商業施設や倉庫には問題が散見される。例えば、商業施設の駐車場にプレハブを建て、売り場として営業していたというケース。増築申請なしで、工場に作業スペースを設置していたケースもある。土壌汚染を始めとして、瑕疵物件への対応力が問われている。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/22 3千万円で70m2弱の中古マンション
 ―東日本レインズ、価格別の購入住宅

 東日本不動産流通機構は20日、価格別にみた首都圏で購入可能な住宅の平均像をまとめた。昨年12月末時点で売却希望物件としてレインズに登録されている情報を集計し、1000万〜5000万円で購入できる住宅の平均像を分析した。

 首都圏全体で3000万円で購入できる住宅の平均像をみると、中古マンションは専有面積68.9m2、築12.7年、新築マンションは専有面積54.1m2、中古戸建て住宅は土地面積175.7m2、建物面積103.8m2、築16.7年、新築戸建て住宅は土地122.3m2、建物面積95.3m2となっている。

 3000万円の住宅を購入する場合、立地と物件種別の違いによって、東京都区部では、専有面積57.4m2、築16.3年の中古マンションが選択できるほか、新築マンションであれば、横浜・川崎の専有面積54.2m2の物件となり、中古戸建て住宅が千葉県の土地279.5m2、建物123.7m2、築14.9年、新築戸建て住宅が土地128.2m2、建物98.1m2の物件を選択することが可能。

 1000万〜2000万円で買える物件は、比較的小規模となり、中古物件については、築年数が経過した住宅が中心になる。2000万円では、埼玉、千葉の両県と横浜・川崎以外の神奈川県に新築戸建て住宅の購入可能エリアがある。

 4000万〜5000万円になると、規模が大きくなり、中古物件は築浅の物件が各都県・地域で目立つようになる。5000万円では、主に東京都区部だけが中古マンションの購入可能エリアとなる。
(提供/日刊不動産経済通信)
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3/20 長谷工調べ、団塊世代はマンション志向
 長谷工アーベストは、首都圏で受託販売した06年のマンション入居者を対象としたWebアンケートを実施し、一戸建ての購入に対する検討状況とマンションの優位性について分析した。有効回答は949件。

 マンション購入を検討する際に「一戸建ても検討した」という回答は全体の34%。世代別にみると、団塊ジュニア(70〜74年生まれ)が37%、団塊ジュニアネクスト(75〜79年生まれ)が31%と若い世代は高い比率を占めたが、団塊世代(47〜49年生まれ)は12%にとどまっており、マンションのみで検討した人が大半だった。

 マンションと一戸建てを比較して、マンションが優れている点については、「防犯性が高い」という回答が72%と圧倒的に多く、次いで「維持管理が楽」が50%、「日照・眺望が良い」が48%と、ともに5割近い回答。世代別では、団塊Jrは「共用施設がある」を第3位に挙げ、Jrネクストは「立地の利便性がよい」が第2位と高い評価。団塊世代は「断熱性が高い」をトップに挙げている。
(提供/日刊不動産経済通信)