※こちらの記事は、「日経ビジネス(2007年2/7号)」 にて掲載されたものです。

東急リバブル株式会社 ソリューション事業本部 ソリューション事業統括部 業界をリードする不動産ソリューション事業 今後はM&Aと公共セクターにも注目

東急リバブルの不動産ソリューション事業が急成長を続けている。同社ソリューション事業本部ソリューション事業統括部は2005年度、売買仲介取扱高2266億円を計上。実需に裏打ちされた制度の高い情報力と高度なソリューション能力で顧客の信頼を勝ち得てきたことが、その背景にある。今後は、公共セクターのアドバイザリー業務や、M&Aに伴う不動産売却支援でのソリューション業務などにも力を注ぐ予定だ。岡部芳典・ソリューション事業第一部長に聞いた。

ソリューション事業本部 ソリューション事業統括部 ソリューション事業第一部長 岡部 芳典
―御社は住宅仲介大手としてのブランドイメージが強いのですが、ここ数年、新規事業分野であるソリューション事業が急成長していますね。
■岡部 私ども東急リバブルのソリューション事業部門は2000年、経営破綻企業の不良債権処理を手掛けたことをきっかけに本格的なスタートを切りました。
 特に、1999年に経営破綻した生命保険会社の不良債権処理では、これを支援する外資企業から不動産売却支援の要請をいただき、全国約200カ所に及ぶ資産処理を実現しました。
 この経験により、金融と不動産を架橋する様々なノウハウを獲得し、その後の事業展開の礎を築くことができたのです。
 おかげさまで、当事業統括部の年間取扱高は05年度で2266億円を計上しました。ちなみに、この6年半における売買仲介の取引実績は累計約3300件に及びます。

全国レベルの営業機動力と情報力「現実の買い手」を知る強み


―多くの顧客から信頼され、頼りにされるのはなぜでしょうか。
■岡部 不動産の売却では、仲介会社が「現実の買い手」のリストをどれだけ持っているかが重要になります。私どもの本部には、全国に張りめぐらされた情報ネットワークから毎日、高い確度の「買い手情報」が寄せられます。これを本部全体で共有し、リアルタイムで更新しています。ですから、売却のご依頼があってからはじめて買い手を探すのではなく、売却のご依頼に対して即座に対応できるのです。
 国内の不動産市場では海外ファンドの進出で大口のバルク取引も拡大しています。大量の資産を短期間で、しかもそれぞれの価値を毀損することなく処理するには、こうしたリアルな「買い手情報」が不可欠なのです。
 私どもで取り扱う不動産は都市部の物件ばかりではありません。郊外の生産施設や倉庫などの流通施設、さらにはゴルフ場やホテルなどのリゾートなど多岐にわたります。地方の山林なども独自のノウハウとスキームで売却してきました。そうした実績が広く地方のお客様まで、評価されているのだと自負しております。
年間取扱高の推移(ソリューション事業統括部)


コンプライアンスの視点が重要に 専門部隊がサポート


―企業のコンプライアンス(法令順守)が強く求められています。この点で、不動産の取引において留意することは
ありますか。
■岡部 不動産に関連する法律や制度がめまぐるしい勢いで変化しています。不動産売買においても、リスク要因が大きく変化しています。売買対象となる物件や契約にどのようなリスクが隠されているのか――。こうしたリスクをきちんと理解し、押さえておかないと、売り手も買い手も、思わぬところで足をすくわれかねません。
 しかし、一般企業では、そうした不動産にかかわるリスクを認識し、そのリスクを独自にきちんとマネジメントすることが難しくなっているのが現状です。あまりにも不動産をめぐる環境変化が激しくなり、取引や運営・管理に専門的でコンテンポラリーな知識が求められるようになってきたためです。同様に、不動産価値の評価にも、これらのリスクを踏まえた細密な査定能力が求められるようになっています。
 当社は、こうした専門的な業務を担える専任のインスペクション(調査)およびバリュエーション(評価)部隊を約70人規模でそろえ、お客様のお取引や日ごろのご相談に対応しています。
 売買に際しては、我々の経験に基づく80項目を超える独自のチェックリストで物件を厳しく査定。その内容は、法改正や市場環境の変化に応じて常にアップデートされています。


M&Aのワンストップソリューション 資格保持者を増強し、陣容も拡大


―今後、特に注目している分野はありますか。
■岡部 ひとつはM&Aです。M&Aでは、その他の資産とともに、不動産に関するデューデリジェンス(詳細査定)が不可欠となります。ここでも、実際の市場価格を知る立場にある私たちの役割は大きいはずです。M&Aに伴う不動産売却支援のワンストップソリューションを図るべく、今後さらに体制の強化に努めてまいります。
 もうひとつは、公共セクターに対する売却アドバイザリー業務です。すでに専門部隊を立ち上げ、いくつもの実績を上げてきました。財政赤字解消を目指した売却機運の高まりの中で、官公庁や自治体、第三セクターなどからの引き合いが拡大しています。
―そうなると、さらに陣容拡大が進みそうですね。
■岡部 現在300人の組織体制をさらに大幅に拡大し、現在のオフィスに加え、同じビルにもう1フロアを確保しました。司法書士事務所からの出向受け入れや不動産鑑定士などの資格保持者の採用も行っています。今後も、「大きなステージで自己の資格や経験を生かしたい」と望む人材を戦列に迎えて、一層の業務拡大を進めていきたいと考えています。
東急リバブルが提供する不動産ソリューション事業


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