モンコルは、家業である時計・メガネ関連の事業を成長させるかたわら、1960年代から不動産分野へ参入する。66年に、不動産開発をメイン事業に据えたバンコク・ランドを設立。92年に上場後、タイでの中心的事業体となる。そしてモンコルは同社を通じて、バンコク周辺の土地を低価格で大量に買い占めていく。
1999年頃は、所有面積がバンコクと郊外だけで約700haといわれていた。80年代以降は、バンコク首都圏で約20の大型不動産プロジェクトを推進する。その一つがバンコク郊外のベッドタウン、ムアン・トン・タニ(通城新都)の開発であり、90年代初頭に着工された。投資総額108億ドルといわれるこのプロジェクトは、360haの土地に住宅、商業施設、工業団地などが建設され、10年後の完成時には45万人が住むタイ最大の衛星都市となる開発計画である。バンコク間には高架鉄道の建設も行っている。
バンコク・ランドで土地を買っている最中に、モンコルは68年にもう一つの不動産会社「タナヨン」を立ち上げた。同社は約20年間にバンコク郊外で240haもの土地を買収しながら、開発は行わずにいた。しかし、91年になると、香港を拠点とするグループ企業の不動産業務を譲り受けると同時に上場。その後、住宅団地、オフィスビルなど大規模な不動産開発を開始する。
タナヨンは、1999年の時点でタイ国内に1,440haの土地を所有し、うち640haはバンコク市内という、一族をバンコクきっての大地主に仕立てた企業となった。同社は不動産事業だけでなく、高架鉄道、通信、エネルギー分野にも参入している。
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