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【Vol.5】 「震度6、30秒後!」地震発生を事前に予告〜家庭用緊急地震速報通報装置

突然やってくる大きな地震。そのとき、どこにいたか、何をしていたかで命運を分ける事もある。ITの技術で、地震発生を少しでも事前に知り、被害を最小限に押さえることはできないだろうか。このような発想の元、ホームネットワークシステムなどを手がけるIT企業のアペクセラ(株)は、地震発生までの秒数や震度を通知する「緊急地震通報装置」を開発した。
地震の伝播速度を利用した緊急地震情報を活用
震度と地震発生までの秒数を、液晶表示とアナウンスで通報する。このシステムは、2004年2月に開始された気象庁の「緊急地震情報」を活用している。地震には、初期微動「P波」と、大きな揺れを引き起こす主要動「S波」があり、伝播速度の速い初期微動P波を検地し、そこから、地震発生時刻(S波の到着)、震源の経度、緯度、深さ、マグニチュードの規模を測定することができるという。

気象庁の地震計が感知した地震情報は、JEITA(情報技術産業協会)のサーバーを経由し、アペクセラのサーバーへ配信され、契約家庭の位置情報や地盤情報を元に予想震度、S波の到着を計算し、各家庭に設置された通報装置に配信される。通報装置は液晶表示と、音声表示でそれを知らせるのだ。

アペクセラはこのシステムを、同社のホームコントローラーのI-siricと連動させ、地震速報を受信すると、ガスの元栓を自動で閉めたり、ドアロックを解除してドアを開け、非難経路を確保するなど、
二次被害防止システムとして普及させたい考えだ。

大震災の被災エンジニアが開発
今年冒頭に行われたデモンストレーションの場で、アペクセラグループ代表兼CEOで、同社代表取締役社長の長谷川勇氏は、この事業に携わるスタッフの全てが、阪神・淡路大震災、新潟中越地震、スマトラ沖大震災などの大きな地震の被災者であることを明かした。「あの時、自分たちのもつIT技術が生かされれば助かる命もあったのでは、という思い」を持ち続け、開発に取り組んできたという。

そして、2005年4月1日からは、いよいよ実証試験がスタートした。2006年3月末までの1年間、首都圏、関西圏などの約300世帯の家庭を対象に行われることになった。

(株)リビング・デザインセンターのショールーム「OZONE」(新宿パークタワー内)のアペクセラショールームこの実証試験プロジェクトには、JEITAはもちろん、住宅関連メーカー、マンションデベロッパー、各都市ガス会社が連携して「アペクセラ実証試験コンソーシアム」を構築し、各社のショールームなどに、実証試験システムを設置する方針だ。システムは 、(株)リビング・デザインセンターのショールーム「OZONE」(新宿パークタワー内)のアペクセラショールームで一般公開されている。

地震発生、数十秒前の予告でできることを考えてみた。例えば、危険な場所から回避し、机の下に身を隠したり、小さな子供や赤ちゃんを身近に引き寄せる。また、火を使っていれば中断するなど、できることは多い。国内各地での地震が発生している昨今、このようなIT技術を利用した防災システムに期待が高まっている。
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