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【Vol.6】 IHクッキングヒーター、エコキュートなど人気沸騰!〜「オール電化住宅」ブーム

オール電化住宅のシェアが急速に伸びている。冷暖房や、給湯、調理などの生活に必要なエネルギーを全て電気でまかなう住宅のことだ。燃焼がないことからCO2の発生が少なく、室内の空気は清潔に保たれる。また火を使わないので、火災発生の危険度も低い。このオール電化住宅の人気は今、ブームを迎えようとしている。
クリーンで安全なエネルギーである「電気」の見直し
オール電化住宅のブーム。きっかけは、IHクッキングヒーターの一般家庭への普及と言ってもいいだろう。「IH」とは、 「 Induction Heating(電磁誘導加熱) 」のことで、鍋自体を発熱させ高火力を出すシステムだ。1988年、松下電器産業が、世界初の200VによるIH技術開発をスタートさせ、クッキングヒーターとしての実用化を実現。手探りで販路拡大していく中での電力会社とのコラボレートはブームの火付け役になった。

オール電化住宅のメリットは、ガス管の敷設の必要がないので、設計の自由度が上がること。更に、ヒーターなどの燃焼機器を使用しないので、建物が老朽しにくい。つまり、住宅の資産価値の維持に効果を発揮するエネルギーであるとも言える。

そして1995年、電化住宅の評価を最も上げることになった出来事が起きた。阪神大震災である。震災による二次災害である火災は、オール電化の住宅には起こりにくい。また、地底を這うガス管や水道管と違い、電気はライフラインの中で復旧が一番早かった。また、電気温水器の貯水タンクの水が断水時の生活用水として大いに 役立った事も話題となった。そのような背景を受けて、火災保険では、低リスクが認められ保険料が割引になる保険会社もあったり 、住宅ローンにおいても、金利優遇されるなど、リスク評価に対してプロの目からも安全性が認められていった。
使い勝手と安全性で人気急上昇のIHクッキングヒーター温度を一定に保てるので、揚げ物や天ぷらの温度管理も簡単。トッププレートはサッとひと拭きでお手入れOK	(写真提供=東京電力)

エンドユーザーへのサービス提供と企業の環境投資への課題が合致
安全性の面で大きくリードした電気エネルギーだが、それ以上に注目される要因があった。深刻な地球温暖化の問題だ。温室効果ガスを発生させないよう、化石燃料の省エネルギーの呼びかけとともに、化石燃料以外のエネルギーとして「電気」が脚光を浴びたのである。

2005年は地球温暖化防止の本格的な第一歩となる記念すべき年となった。紆余曲折のあった「京都議定書」が無事に発効となったのである。京都議定書とは、地球の温暖化の原因になる大気中のCO2(二酸化炭素)メタン、亜鉛化窒素などを削減し、温室効果ガスの濃度を安定化させることを目的とした条約で、日本も批准しており、その削減目標が定められている。

国策である温室効果ガスの削減に、各エネルギー提供企業や、エネルギー消費機器の製造各社も商品開発、技術革新に躍起の日々が続いた。そのような中で生まれたのが「エコキュート」だった。東京電力と、デンソー、電力中央研究所の共同開発で生まれたこの電器給湯器は、今やオール電化の代名詞と言っても過言ではない。エコキュートは、世界初のCO2冷媒を使用したヒートポンプ式の電器給湯器で、従来のフロン系冷媒ではなく、自然界に存在するCO2を使用している。そのため、オゾン層破壊や温暖化ガス排出の抑制に効果が高い。

東京電力では、昼間よりも70%も割安な夜間電力と効率的なヒートポンプシステムを組み合わせることにより、ランニングコストを低減できるプランを提供し、普及拡大に努めている。一般家庭であれば、「電化上手(季節別時間帯別電灯)」というメニューがコストパフォーマンスの良い料金メニューだ。オール電化住宅であれば更に電力量料金(電気使用料)から5%の割引が可能。業務用にも、季節別時間帯別電灯のメニューが用意されている。効率的で省エネルギーのメニューを選択したい。

排出されたCO2を吸収固定する森の大切な役割 東京電力では、同社の保有する尾瀬社有林(約18,000ha)を中心に、環境保護に努め、カラマツなどを植林している。(写真提供=東京電力) また、エコキュートを導入した場合、同社では「ECOサポートプラン」というものがあり、ユーザーと東京電力が力を合わせて、地球温暖化の防止をしていこうという意識の元に実施されている。このプランに申し込むと、「エコキュート」使用によるCO2削減に対し、ECOサポートマネーとして現金5,000円+CO2削減証明書を発行。また、東京電力から「森林保全活動」に5,000円を拠出して、ユーザーのCO2削減への取り組みを支援している。

オール電化住宅は、電気と住宅の相性の良さ、そして、お客様の求める快適性と安全性、経済性に加え、企業の環境投資の課題が、がっちりマッチした商品である。それらを考えると、このブームは来るべくして来たのではないだろうか。そしてブームにとどまらず、一般家庭でのエネルギー消費に対し、既存意識の見直しを促す起爆剤となるに違いない。
参考文献 『IH物語』 (松下電器産業株式会社)
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