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| 「あなたが望むなら、100万ドル(約1億円)だって手にすることができる 」。そんな母の言葉を胸に不屈の精神で人生を大逆転させた男がいた。彼の名は「クリス・ガードナー」。ホームレスだった過去を持つ億万長者の話である。 |
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| 次々と不運に見舞われた、平凡な男を襲う波瀾万丈の人生 |
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クリス・ガードナーは現在、高級ブランドの服や靴で身を包み、豪邸を3軒持つ億万長者だ。しかし、この生活を手に入れるまでには、想像を絶するドラマがあったのである。
ガードナーは現在49歳。ルイジアナ州で生まれ、母親に女手一つで育てられた。 高校卒業後、海軍に入隊。退役後はサンフランシスコで医療関係の仕事に就く。1978年に結婚し、1人息子を授かる、といった無難な人生を歩んでいたガードナーだったが、その後彼の人生は急展開する。
ある日、ガードナーの元へ株式ブローカーへの転職の話が舞い込んだ。以前からの希望であった証券業界での仕事の話に、ガードナーは、それまで勤めていた医療関係の仕事を辞して転職。しかし、証券業界での経験も人脈もなかった彼にはハードルが高かったのか、努力の甲斐もなく仕事は行き詰まり、ついにはリストラされてしまう。
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悪いことは重なるもので、その頃、家庭生活もうまくいかなくなり、妻子はガードナーの元を去ってしまった。離婚した彼を待ち受けていたのはさらに過酷な運命だった。自業自得とはいえ、駐車違反の罰金(約12万円)を滞納したことから逮捕され、10日間の服役を課せられてしまったのだ。
服役後、ガードナーは再起を果たすため、薄給の株式ブローカーの見習いとして、安下宿で暮らす日々を送っていた。そのような時、更に追い討ちをかけるように厳しい出来事が彼を待っていた。離婚した元妻が、幼い子供の養育をガードナーへ押し付けてきたのだ。下宿先は子供との同居を認めていなかったため、ガードナーは下宿を追われてしまう。いろいろな物を失った彼だが、とうとう住む場所までも失ってしまった。ガードナー30歳の時だった。
| 自身を信じ、再起を信じたホームレス時代。そして道は拓けた
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幼い子供を抱えたガードナーには行く当てもなかった。夜は、地下鉄や空港のトイレで寝泊りし、食事は貧困者用の給食施設で済ませ、昼間は、株式ブローカーの見習いとして、猛烈に仕事をこなす日々。このような状況下でも、ガードナーは自身の再起を諦めてはいなかった。
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そしてようやく光が差した。ある日、彼の奮闘ぶりが大手証券会社の目にとまり、スカウトされたのだ。ここから再起の道を歩み出した。着実にキャリアアップを重ね、1987年、とうとう念願の企業オーナーとなる。その名も「ガードナー・アンド・リッチ証券会社」だ。シカゴで立ち上げたこの会社は、その後、ニューヨークとサンフランシスコにもオフィスを構え、今では累計約50億ドル(約5,300億円)の取引を行っているという。
この、どん底からの復活は、彼の不屈の精神とアメリカンドリームが相まって実現したサクセスストーリーである。10代の頃から母親から言い聞かされていた 「あなたが望むなら、100万ドルだって手にすることができる 」という言葉を胸に、自分の才能を信じ努力し続けた結果だ。
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2005年1月、アメリカ3大ネットワークの一つ、ABCテレビがニュース番組で彼の半生を紹介したのがきっかけで、話題を呼び、映画化も決まったという。ガードナーは語る。「私はホームレスだったが、"ホープレス(希望がない)"ではなかった」 と。
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情報出典/産経新聞 東京朝刊2005.5.24
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