|
|
「ドライミスト」は、経済産業省中部経済産業局が公募した地域新生コンソーシアム研究開発事業として、名古屋大学、中部電力、能美防災、川本製作所、トーキン、清水建設の6社が共同開発したもので、2005年の「愛・地球博」でその姿を現した。
わずかなエネルギーで微細な水滴を噴霧し、周囲の気温を下げるという。 「愛・地球博」では、「グローバル・ループ」や「オーストラリア館」の待合空間や、「ワンダーサーカス電力館」の前庭、待合空間で、涼しげな霧を噴射していたスプリンクラーのような装置がそれである。
一般的に、霧を噴霧すると、湿度が上がってべたついたり、水滴で衣服や肌が濡れるのでは?という危惧があるかもしれないが、「ドライミスト」システムで発生させたミスト(霧)は、約2,000個のノズルから噴霧され、噴霧するミストの粒径は16ミクロンという細微さ。 |
空気中に噴霧するとすぐ気化するので、衣服や肌に到達する前に蒸発してしまい、通常のミストのような湿気によるべたつきも感じさせることはない。名前通り、 「乾いた霧=ドライミスト」なのだ。
また、噴霧装置にも様々な工夫がなされており、風による水滴の落下を防止する仕組みもその一つだ。人や衣服を濡らすことがないのはもちろん、気温、湿度、日射、風速、降雨などを各センサーが察知し、自動運転制御するようになっていて無駄がない。温度を下げる能力は、家庭で使用するエアコンのわずか1/20程度のエネルギーで済むという。
温度を下げようと空調を盛んに使用すればするほど、その排熱による気温上昇を招くと言う悪循環を断つためには、極力少ないエネルギーでの空調が必要となってくる。
「ドライミスト」は、発生させた霧が気化するときに周辺の熱を奪うという日本古来の習慣でもある、“打ち水効果”を狙った、古くて新しい先端技術なのだ。実際の稼動では、設置条件により、2〜3度の気温を下げることが可能だ。 |
|