プラネタリウムは直径18mのドーム型の白いテントで、客席数は200席。360度にぐるりと配置された49個ものサラウンドスピーカーが、臨場感たっぷりの音響効果をもたらす。中央には、大平貴之氏が開発した500万個の星空を投影できるという世界最高峰のプラネタリウム装置「メガスターII」が鎮座し、降るような星空を再現する。
上映プログラム「星空の贈りもの」と、宇宙旅行をバーチャル体感できる「宇宙へのパスポート」の2本をご紹介しよう。 「星空の贈りもの」では、メガスターIIが作り出す、夜のしじまに吸い込まれそうなリアルな星空と、穏やかなヒーリングサウンドが、心地よく体を包み込む。また、大平氏自らがナビゲーターとして、世界の夜空を案内する。打ち寄せる波音しか聞こえない南の島で南半球の星を眺め、チベットの高山では、深々と降る雪と静寂の夜空。そしていつしか、オーロラで彩られる南極の夜空へと導かれる。神秘的な光と音の空間だ。
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一方、「宇宙へのパスポート」は、二部構成となっている。第一部は「宇宙への誘い」。日本で唯一の宇宙航空開発・研究を行う機関、JAXA(宇宙航空研究開発機構)主催の「宇宙連詩」を、声優の山寺宏一氏と、歌手の坂本美雨氏が朗読している。
「宇宙連詩」とは、詩人の大岡信氏が日本の伝統文化の連歌や連句をイメージし発展させて生まれた、詩によるコミニュケーションの手法だ。前の人が詠んだ詩の中から、言葉や文章を引用したり、別の言葉に置き換えたりして、次の詩を構成しながら5行詩と3行詩を交互に繰り返していく、詩のリレーである。
JAXAは、 2006年10月〜2007年3月の半年間をかけて全24詩の宇宙連詩を完成させた。インターネットによる一般公募を主に、宇宙飛行士の山崎直子氏、詩人の谷川俊太郎氏や新藤涼子氏なども寄稿し、それぞれの宇宙に対する思いや神秘を詩に託している。そして、いつまでも世界の人々に引き継がれていくように、詩を収録したDVD を2007年12月末頃、日本人宇宙飛行士が長期滞在する予定の国際宇宙ステーション「きぼう」に保管するとのことだ。 |
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第二部は、「宇宙へのパスポート」(原題:Passport to the Universe)。 2000年にニューヨークの自然史博物館付属のヘイデンプラネタリウムで公開され、4年間で200万人を動員した大好評のバーチャル宇宙旅行のコンテンツだ。アメリカ版では、俳優のトム・ハンクスのナレーションでも話題を呼んだ。日本版では山寺宏一氏がナビゲートする。 バーチャル宇宙空間は、 NASAと、自然史博物館の研究により、ハップル宇宙望遠鏡などによる最新の宇宙観測データに基づき、現在知りえる限りの宇宙空間を再現したCGにより構成されている。その詳細なデータも一見の価値がある。
今、私たちが夜空を見上げて見える星は、広大な宇宙のほんのひと握りのものにすぎない。人に見えるものが全てではないということを星は教えてくれる。はるか過去の光である星空の神秘に癒されながら、宇宙の住人としての謙虚さも忘れずにいたいものだ。
「日本橋HD DVDプラネタリウム」は、都営地下鉄銀座線「三越前」駅のA6出口を上がってすぐ、三井第三別館跡地で期間限定にて開催される。(2007年6月30日まで) |