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【Vol.19】CO2削減と同時に企業価値の向上も。「グリーン電力」って何?

「このメールは風力でお届けしています。」──このようなメッセージをつけたメールが増えている。風力でメール?風の便り?その答えは「グリーン電力」 。この電力を使えば風力メールも可能なうえ 、地球温暖化の原因となるCO2削減にも貢献できる。さらには、企業イメージアップやマーケティング活動にも効果を発揮するという。「グリーン電力」の魅力を探ってみた。
「グリーン電力」ってなんだろう?
「グリーン電力」とは、風力・水力・バイオマス(生物資源) ・地熱・太陽光などの自然エネルギーで発電された電力を指す。つまり、発電時にCO2を発生しない電力のことをいう

この電力を利用すれば、CO2を発生する火力発電などによる電気を使用する必要がないため、その分CO2削減になる。日本中の使用電力の全量をグリーン電力で賄えれば環境はかなり改善するはずだが、そう簡単にはいかない。グリーン発電施設の発電量が限られているからだ。発電施設の建設費を誰が負担するかの問題もある。そこで、全国の電力会社7社が中心となって出資している自然エネルギー株式会社では、「グリーン電力証書システム」という考え方を取り入れている。

Green Power Green Power/WIND Green Power/BIOMASS Green Power/WATER
環境付加価値を証書の形にして、個人や企業などが省エネルギーや環境対策の一環として取り引きできるようにした仕組みが
グリーン電力証書システムだ
グリーン電力には、「電気そのものの使用価値」と化石燃料削減・CO2削減などの「省エネルギー価値」の2つの側面がある。後者は「環境付加価値」と呼ばれている。「グリーン電力証書システム」とは、電気料金(電気そのものの使用価値)にプラスして環境付加価値分の料金を負担することで、証書を取得。企業や団体は証書に記載されている電力相当分の環境改善を行い、自然エネルギーの普及に貢献したとみなされる仕組みだ。オフィスの照明を例にとると、火力発電などによる電力とグリーン電力によるオフィスの明るさは変わらないが、グリーン電力では点けている時間分(電力使用分)環境改善に貢献することになる訳だ。

※…… バイオマス発電は間伐材などを燃やして発電するため、当然CO2が発生する。しかし、その樹木はすでに同量のCO2を吸収済みであり、差し引きCO2排出はゼロとみなされる。

■グリーン電力証書で環境貢献度が証明されるまでの仕組み
グリーン電力証書で環境貢献度が証明されるまでの仕組み


グリーン電力証書システム参加企業・団体のメリット
企業や団体は、普段使う電気代に加えて「環境付加価値」分のコストも負担するため、コストに見合うメリットもあるに越したことはない。証書取得メリットをいくつか挙げてみよう。

■企業のイメージアップ
環境報告書やCSR(企業の社会的責任)レポートへの掲載や、提供される「Green Power」マークを活用した環境PR活動により、企業のイメージアップが図れる。企業によってはSRI(企業の社会的責任投資)の条件を満たすことにもなる。

■商品・サービスの付加価値アップ
契約した電力量を特定の建物・工場等で使用する電力の一部に置き換えることにより、そこで作られた製品は「自然エネルギーから生まれた商品」と位置づけられる。

■環境PR・コミュニケーション
コンサート、展示会、イルミネーション等のイベントで使用する電力として活用することにより、環境への配慮がアピールできる。


グリーン電力契約は大企業向けの大口から、中小企業向けの小口、そしてイベントや展示会等期間限定で利用できるものまで様々な契約形態が選べる。自主的に環境目標を設定し削減量をカウントしている企業であれば 、目的達成にあわせて契約量を設定することも可能だ。


企業イメージアップ、ブランド力アップ。さまざまな活用法
グリーン電力の魅力は、環境負荷低減を実現しながら、同時に企業イメージや商品・サービスに付加価値をもたらすことだ。グリーン電力証書システムに参加した企業のユニークな活用法をみてみよう。

■風で織るタオル (池内タオル株式会社)
工場で使用する電力を全て風力発電で賄うことで、環境にやさしいタオルとして商品化。海外でも高く評価されている。

■グリーン電力石けん  (松山油脂株式会社)
無添加のカラダにやさしい製品に、石けんを作る過程も自然エネルギーという付加価値を与え、健康志向のユーザーに強く支持されている。

■グリーン電力工場 (アサヒビール株式会社神奈川工場)
ビール製造に必要な電力の2割を風力で賄う。「ゴミゼロ工場」の次は「グリーン電力工場」というわけだ。

■グリーン電力世界陸上 (株式会社東京放送)
2007年8月に行われた世界陸上大阪大会のテレビ中継では、TBSおよびTBS系列局が地上波初のグリーン電力を使用してオンエアした。

■グリ−ン電力ライトアップ (東京都庁)
東京都が実施していると超高層部のライトアップは、グリーン電力を使用し、環境への負荷を小さくしている。


いかがだろうか?ここに挙げたのはほんの一部。グリーン電力の企業PRへの活用法、マーケティング活動への活用法は企業の数だけありそうだ。環境負荷低減と企業付加価値アップを同時に達成できるグリーン電力。京都議定書に定められた温暖化ガス削減の数値目標が危ぶまれ、企業にも個人にもCO2の削減が急務となっている現在、グリーン電力はその有効な選択肢のひとつになるのではないだろうか。
参考文献/
日本自然エネルギー株式会社 http://www.natural-e.co.jp/
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