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【Vol.24】タイムリミットはあと3年。地デジって何?

2011年でテレビ放送は、今までのアナログ放送からすべて“地上デジタルテレビ放送=地デジ”に切り替わる。家電量販店では、大型テレビやHDDレコーダーなど、“地デジ対応”と謳った商品が多数を占める。しかし実際、何がどう変わるのか、何を準備しなければならないのか、よくわからないのが現実ではないだろうか。改めて地デジについておさらいしてみよう。
アナログとデジタル、何がどう違う?
アナログ放送からデジタル放送に切り替わって、最も大きく変わるのが「映像・音声の質」だ。今までのテレビでは、実現不可能だったハイビジョン映像での放送が可能になり、地形や近隣のビルなどの影響で起こるゴースト現象や画像・音声のノイズがほとんど発生しなくなる。

また、データ放送も可能になり、EPG(電子番組ガイド)や番組中で紹介された店舗や商品の情報をそのままテレビで見られるようになる。さらに、クイズ番組への参加、アンケートへのリアルタイムでの参加といった双方向サービスも実現。テレビショッピングなどでは、電話やインターネットを介さずに、テレビだけで買い物ができるようになる。

これらのことが可能になったのは、まず電波の信号形式をデジタル化し、圧縮送信できるようになったことが最大の要因である。そのため、従来のVHFより波長が短いUHF波で送信される。つまり、UHFアンテナが着いていれば、アンテナそのものは交換しなくても対応はできるということだ(ただし、方角や角度の調整は必要)。
日本の戦後復興の象徴とも言える東京タワー。その役割は2011年完成予定の東京スカイツリーに引き継がれる。


テレビが見られなくなる人が多数発生する?
2008年3月現在の総務省の調べによると、「地上アナログ放送が停波になる」認知率は92.2%だが、それが2011年であることを知っている人は64.7%しかいない。

また、地上デジタルテレビ放送対応のテレビ、HDDレコーダーなどを購入できない層も存在する。特に高齢者世帯では、収入面、知識面から対応ができない可能性もある。集合住宅では、共聴設備を使用している例が多いが、これらの設備も全て地上デジタルテレビ放送に交換しなければならない。分譲マンションなどでは、自治会や管理組合単位での決議が必要であり、賃貸ではオーナーの負担となる。

日本CATV技術協会の調べによると、4階建て以上の集合住宅で、共聴設備の改修が不要な建物が30.8%、改修済みが23.4%、改修計画未定の所が40.8%もあった。改修済みでも地上デジタルテレビ放送に対応していない建物も半数以上存在する。これらの建物の共聴設備改修工事が2011年に集中すると、工事が間に合わないという事態が予想されている。オーナーは早めに対応することが不可欠だ。

一方、一戸建ての場合は、改修工事に数千円から十万円程度かかるとみられており、低所得者層、高齢者層では、移行できないという意見も少なくない。さらに「このままではテレビが見られなくなる」と脅し、法外な工事料金を取る詐欺事件も発生している。総務省では、低所得者層向けに地デジタルテレビチューナーの無料配布も検討している。
ビルやマンションの共聴施設の場合、UHFアンテナや増幅器、BS・CSとの電波混合機が地上波デジタル放送に対応していないと受信できなくなる可能性もある。

2011年のアナログ放送停波直前は、駆け込み需要により工事業者の混乱が予想されるため、早めに対応した方がよいだろう。


携帯電話でもキレイにテレビが見られる−ワンセグ放送
今まで自動車にテレビを搭載していた人、携帯電話でアナログ放送を見たことがある人なら、その電波状態の悪さに閉口したことがあるはずだ。

実は、地上デジタルテレビ放送では、その電波の一部(13セグメントのうちの1セグメント)をモバイル向けに使用している。デジタル放送が移動体通信に強いUFH波であることから、携帯電話や自動車の中で一般のテレビ並みか、それ以上の画質・音質を実現できる。すでに若年層では、携帯でテレビを見ることが一般化し始めている。大型テレビの普及と同時に、手のひらサイズのテレビも普及していることになるのだ。

ところで、今までテレビ放送に使われていたVHF波はどうなるのかというと、実はまだ正式に決定されていない。新たな携帯電話などの通信用の電波に使用されるという見解もある。まだまだ整備が必要な “地上デジタルテレビ放送”だが、放送の技術的クオリティが上がることは間違いない。切り替え開始後は番組内容そのものにも変化が現れるだろう。タイムリミットはあと3年。万全の準備でその日を迎えたいものだ。
資料/ 社団法人日本CATV技術協会総務省
地上デジタルテレビ放送のご案内
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